はじめに
以前、ベン図から「事後オッズ=尤度比×事前オッズ」までを導いた。その後、複雑な確率と感度、特異度の式からオッズと尤度比の式を導いた。今回はシンプルに、基本のP(病|検) = P(検|病)× P(病) /P(検)の式からオッズと尤度比の式を導いてみたいと思う。
ベイズの定理
ベイズの定理(続)
尤度比やオッズを用いた式を導く
① P(病|検) = P(検|病)× P(病) /P(検)
まず、確率からオッズの式にするわけなので、左辺をオッズにしてしまう。つまり、両辺を1-P(病|検)で割る。
② P(病|検) /[1-P(病|検)] = [P(検|病)× P(病)] /{P(検)×[1-P(病|検)]}
上記の右辺に事前オッズを作りたいので分子のP(病)を[1-P(病)]で割って、分母も[1-P(病)]で割って整理する。
③ P(病|検) /[1-P(病|検)] = {P(病) /[1-P(病)]}×〈{P(検|病)×[1-P(病)]} /{P(検)×[1-P(病|検)]}〉
③の左辺であるP(病|検) /[1-P(病|検)] は事後オッズを示し、右辺のP(病)/[1-P(病)]は事前オッズを示し、P(検|病)の部分は感度なので置き換える。
④ 事後オッズ=事前オッズ×{感度×[1-P(病)]} /{P(検)×[1-P(病|検)]}
=事前オッズ×感度 /〈{P(検)×[1-P(病|検)]} /[1-P(病)]〉
ここで、分母の{P(検)×[1-P(病|検)]}/[1-P(病)]について整理する。理屈上は、これが1-特異度になっていると信じて計算すればいい。2×2表(※)の記号を用いて置き換えると以下のようになる。
| (※) | 疾患あり | 疾患なし | |
| 検査陽性 | a | b | a+b |
| 検査陰性 | c | d | c+d |
| a+c | b+d | a+b+c+d |
{P(検)×[1-P(病|検)]} /[1-P(病)]
= {[(a+b) /(a+b+c+d)]×[1-a/(a+b)]}/[1-(a+c) /(a+b+c+d)]
= {[(a+b)/(a+b+c+d)]×[b/(a+b)]}/[(b+d)/(a+b+c+d)]
= b/(b+d)
= 1-d/(b+d)
= 1-特異度
したがって、④の式は以下のように示される。見慣れた式へ変形完了。
④ 事後オッズ=事前オッズ×(感度/1-特異度)
=陽性尤度比×事前オッズ
陰性尤度比の場合も基本の考え方は同じなので省略。
確認しただけなので、何も前進はしていない。気のせいかもしれないが、それでも何かが整いつつあるような気もする。まあ、それだけでも意味はあるだろう。
参考文献
- 特になし


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